左手の作り方
ここでは、ベーシストがいる場合の左手の作り方を紹介します。
ソロピアノ(ピアノ独奏)の場合もこの応用もしくは、そのままの使用も可能です。
まず、初心者の方はコードに慣れていただく必要があります。
コードの構成音をそのまま左手で弾けるようになる事が望ましいです。
慣れてからは以下のような方法で左手を作っていってみてください。
まず、ベーシストがいるので、ルートの音を弾く必要がありません。
また、完全5度の音もベースの音の倍音成分として含まれるため、
弾かなくても構いません。
となると、残る音は3度と7度になると思います。
そうなのです。ジャズではルートと5度の音は弾かなくても良いのです。
逆にこれらの音を弾くと、かえってベースの音とぶつかってしまいます。
下の譜例は、キーCのIIm7-V7-I(通称ツーファイブ)です。
コードの構成音をそのまま弾いた場合にはこうなります。
そして下の譜例は、ジャズの場合の左手を表しています。
Dm7の3度(F音)と7度(C音)
G7の3度(B音)と7度(F音)
C△7の3度(E音)と7度(B音)
で構成されていますので、確認してみて下さい。
そして、この3度と7度だけでは物寂しいという場合には
適度にテンションを加えてみると良いでしょう。
例えば9th,13thの音を加えると以下のようになります。
これでカナリジャズらしい左手の出来上がりです。
他のキーでも同じようにして左手を作ってみて下さい。
初めはなかなか習得できないと思いますので、弾きたいスタンダード曲のコードを
5線紙に写して、左手を書き込んでみましょう。
何曲も同じ作業を繰り返しているうちに自然と身についてきます。
大事な注意点ですが、真ん中のドより1オクターブ下のド以下の音は
ベースの音とぶつかったり、よく聞こえなかったりします
左手はその音以上の音を使用して下さい。