右手の作り方
ここでは、右手の作り方について説明します。
6-3で作った左手はコードの構成音が主になっていました。
右手ではテンションを多く含んだ音使いをしてみましょう。
といってもいきなりテンションの音を覚えて演奏する事は難しいと思いますので
ここではアッパー ストラクチャー トライアドという方法を紹介いたします。
さて、聞きなれない単語でビックリされたかもしれませんが、そのまま直訳すると
上層構造3和音とでも呼べば良いのでしょうか・・・。
余計に難しく感じてしまわれたかもしれませんね。
ですが、これがとても簡単で便利な右手の作り方になるのです。
方法ですが、メジャーコード、ドミナントコードでは全音上のメジャートライアドを、
そしてマイナーコードでは全音下のメジャートライアドを弾くと良いのです。
つまりC△7であればルート(C)の全音上つまりDのメジャートライアド(D,F#,A)
そしてDm7であればルート(D)の全音下つまりCのメジャートライアド(C,E,G)
を押さえれば良いのです。
下にIIm7-V7-I△7(key of C)の構成音例をしめしますので、参考にしてみて下さい。
電子ピアノで上の譜面を録音してみましたので、参考にしてみてください。
right_hand_sample.mp3(171kB)
(ピアノ以外に、ベース音も同時に録音されています)
さて、ではなぜこんなに簡単にできるかを種明かしをします。
6-2でご紹介したコード毎に使えるテンションを振り返って頂ければ良いのですが
メジャーコードで使えるテンションは9th,#11th,13thでした。
つまり、これはルートからみて全音上のトライアドの構成音と全く同じなのです。
また、ドミナント7thコードは使えるテンションは沢山あるのですが、メジャートライアドと
同じ9th,#11th,13thも含まれているのです。よって、メジャーコードと同じく全音上の
トライアドがテンションとして使えるわけです。
さて、マイナーコードでは9th,11thが使えます。
全音下のトライアドは♭7th,9th,11thとなり、二つのテンションとコード音になるのです。
ドミナント7thには他にもたくさんのテンションがあるので、これらを組み合わせると
他にもたくさんのアッパー ストラクチャー トライアドが使用可能になるのです。
表にまとめておきますので、参考にしてみてください。
ドミナント7thで使えるアッパー ストラクチャー トライアド
メジャー トライアド 構成音 C7の場合
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まずは、最初にご紹介したアッパーストラクチャートライアドだけ覚えて下さい。
そして、練習してコードを見たら考えなくても全音上下のトライアドが
弾けるようになれば、たいしたものです。
それができてから、ドミナント7thの練習をしてみてください。